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2018/12/22

早朝4時、太陽の沈む位置にオレンジ色の月が浮かんでいた。
世の末に見る月はきっとこんな感じかなと思わせた。
この色はどこの何を受けてこんな色なんだろうと不思議に思った。

最後に三日月の話をして別れた人がいる。
並んで満月を見たのが最後となった人がいる。
何度も同じ空を見上げたはずなのに
何も記憶にない人もいる。

星の好きな人もいる。
一緒に流れ星を探した人もいる。

この月は、きっと枯れるように逝った人を思い出させるのだろう。
かつてのメインストリートは、クリスマスなのに電飾ひとつない。寂しいより侘びしい……
夜八時過ぎだというのに歩行者なし。行き交う車もパラパラ。老舗書店も百貨店も閉店。
十年後、ここはどんな町になるのだろう。