2019.06.18
ラジオ番組の大半はタイムフリーで聞くようになった。放送開始から10分遅れると躊躇なくタイムフリーで最初から聞く。音楽は完全に、動画も徐々にストリーミングサービスを利用する人が増えた。ボク自身も今や曲や映画をわざわざCDやDVDで購入しようという意欲は完全になくなった。
ところが、便利になれば便利になるほど、いつでも手に入る、あとでもいいや、という気持ちになって、気づくと忘れている。
そのうち、また新たな刺激が現れて、いつのまにか関心はそっちに向いている。古いもののことはあっという間に忘れる。忘れて思い出しもしなくなる。
二週間前、確かにあったはずの興味が、あれ? そんなこと思ってた? というほど気にも留めなくなる。
環境は人を変える。物にも物事にも、よほどのことがなければ拘泥しなくなった。過ぎ去っても、どーせまた次がある、次々現れる、漠然とそんな気持ちになっている。
これは、正しいことなのだろうか? すべてが目の前を通り過ぎるだけのままにしておいて、本当にいいのだろうか?
ふと、そんなことを思った。気づけば何もない。大切なものが何もない。