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2019/02/07

過去作の改稿作業を行いながら、ふと、これまで何回引っ越したかなぁと気になった。物語に登場するシーンは、実際に住んでいた部屋やしばしば通ったお気に入りの場所からの眺めが大半なので、あそことあそこ…… と順番に数えてみると、十回はゆうに超えていた。
中にはほんのひと月程度の仮住まいもあるから、引っ越しと言っても家財道具の移動を伴わないケースもあるが、少なくとも寝具一式を移動させるか買い求めたケースを足すとその回数になる。世の中の平均がどのくらいか知らないが、少ない方ではない気がする。

不思議なのは、引っ越し翌日の朝の記憶がどれもこれも似たような感触で蘇ること。なんとなく落ち着かぬまま寝具に潜り込み、それまでの住み慣れた場所と明らかに空気感の違う中で目覚めたときの、あの新鮮な感じ、やや不安な感じ、あー、これからここで暮らすんだ、そういういくつかの感情が重なった、あの特有な感触が見事なまでに共通していた。

よくよく考えてみると、引っ越しの大半が春先のこの時期に集中していて、ようやく寒さが緩み、でもまだちょっと空気はひんやりする初春の朝、という点が共通するだけかもしれないけどね。
そうそう、昨日、一昨日のような、初春にしては暖かい朝ね。
引っ越しのことを思い出したのも、この暖かな朝のせいかもしれないな(^^ゞ
今朝も靄った。こんな朝は嫌いじゃない。