Top Stories Diary Index Next Before

2019.05.11


根性タケノコ無残……( ノД`)シクシク…


アスファルトを突き破って成長していた根性タケノコだったが、一週間経過後、見るも無残な姿に変わり果てていた。外皮はそのまま残され、中身だけが切り取られていたのだ。
以前見た時よりアスファルト面付近にぎっしり根を張っていたが、それがかえって周辺住民の逆鱗に触れたか、先っぽの柔らかい部分だけを持って行かれ、不要な皮はそのまま捨て置かれている。この、なんとも無慈悲なやり口に、ボクは心が痛んだ。

一週間前、ボクはこのタケノコを守る世論が盛り上がるものと思っていた。近所に住む「先生」と呼ばれる知識人が、通行の邪魔だと刈り取りを主張する住民を宥め、「まぁまぁ、懸命に生きておるんだし、見守ってやろうではないか」と主張し、「先生」が言うんなら仕方ねーべさ、と住民も笑って赦すはずだったのだが…… そんな呑気を許す世相はこの田舎道界隈でも失われたらしい。

……
先生、随分おおきくなりましたね。
おお、ちかくん、来とったか。
ええ、成長を楽しみにしておりました。
うんうん、森羅万象、すべてにことわりありだよ、きみ。生えるにここを選んだタケノコにも一分の理のあったはず。まあ、ちょっと寄っていきなさい。さいに酒でも用意させよう。
……

と、「こころ」の先生と私のような関係が始まるはずだったんだけど……

振り返ってみたが先生はおろか、その辺のおっさんもいませんでした。チャンチャン
┐(´д`)┌ヤレヤレ