
メメント・モリ(memento mori)ラテン語で、人はいつか必ず死ぬということを忘れるな、という意味の警句。昨夜、ある番組をタイムフリーで聞いていたところ、偶然耳にしたワード。
何年か前、知り合いのふたりが映画「メメント」の話題で盛り上がっていたことがあり、ボクはその映画を見ていなかったので話に加われれず、以来、この「メメント」というワードが妙に気になっていた。昨夜、この映画名の由来となっているこの言葉に辿り着き、こういう意味だったのかとこれまで勝手に抱いていたイメージとは異なることを知った。。
ボクは人より少し安易に「死」を捉えているところがある。死ぬほどの大病や大怪我をしたことはないし、身近に悲惨な最期を迎えた者がなく、恐らくリアリティが薄いためだろうと思うが、この瞬間、生きる営みが突然途切れたとしても特に拘泥するものはないし、確かに死に至る間際の肉体的苦痛は避けたい気がするが、消えゆくことへの恐怖感、失望感は恐らくない。むしろ、いつまでも若くありたいと願う人をみると、限りない欲の果てを感じて浅ましいなぁと思ったりする。
前にも書いたが、生きるとは死ぬまでの時間、という考えに共感するくらいなので、死は禁忌ではなく、生と一体不可分のものという受け止め方をしている気がする。
だから、人はいつか必ず死ぬということは、特に毎日自覚しているわけではないが遠いものでもない。死を忘れた生の謳歌はなく、そもそも生きることはそれ自体、どこか儚く哀しい死の表裏という感じもする。死を恐れて何かに縋る必要も感じない。
と、ここまで書いて、う〜ん、やっぱり遠いなと気づく。ホントはリアリティがないだけかも。まだきっと観念としての死でしかないな、とも思った。なのであまり偉そうに言うのは止めておこう。死の間際に泣き叫ぶかもしれないしね(^^ゞ